一杯のかけそば

かわさきたけひさ

2006年12月23日 01:25

今日、一人でカンタータにおりますと一組のカップルが入ってまいりました。
メニューを前に大変お悩みのようでしたので豆をお持ちし、香りや焼具合を見ていただくことにしました。

最終的にケニアAAとブルーアンバーAAAで迷われていらっしゃったので
「両方頼んで飲み比べてみたらいかがですか?」
と、申し上げましたが結局、女性のかたがケニアAAを選びました。
男性は黙ったまま注文はございませんでした。

「年末で金も無く、もうすぐクリスマスだというのに彼女にプレゼントも買ってやれない。
高いものはご馳走できないけど、コーヒーだったら世界一のコーヒーを飲ませる店がある。」
見たところまだ若いが、彼女を大事にする気持が伝わってくるダンディだ。
男は是非こうありたいものである。

貧しさは真に美しい。
娘さん、あなたには最高のサンタクロースがそばにいる。

その男気に惚れた自分は故事に習って、・・・まぁ気持ちを出したわけです。
「今日、財布忘れちゃって。また明日も飲みに来ますねぇ。」

俺がどれだけキッチンで一人盛り上がっていたか!
ガッカリだ!!今から貧しくなってください!!


映画よろしく、数十年後、今日の二人がコーヒーを2杯頼んだら素敵だね。


わが母校の掲示板。
在学中にこんなの見たら大はしゃぎである。

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